半島も可哀相なもんだ

 
 古来から交通の要所でもあっただけに、中国やロシアを含めて様々な勢力から侵略されてきた土地でもある。っつうか、まともに独立していた時期を探すと、現在までの50年程度のほか、日本と併合するまでの一時期を除いて、百済あたりの1500年前くらいまで遡らなければならなかったように記憶している。
 戦争においてほとんど勝利したことがなく、500年前の小競り合いくらいしかない。
 現在において、朝鮮戦争以降は半島国家が分断されて東西陣営のせめぎ合いの舞台となっていると考えれば、半島地域は歴史上現在にいたるまでほとんど自主的に行動できなかった、といえるだろう。
 
 そのことが半島に住む民族にどのような心理的影響を与えたか想像に難くない。
 
 長い期間、半島は支那の属国だった。中華思想に晒され低級国家として扱われ、そもそも「朝鮮」が支那において「貢物の少ない国」を意味しているなど、その抑圧は想像を絶するものであったろう。
 政治的にも腐敗が続く。支那の支援が無ければ立ち行かず、独自に貨幣すら鋳造することが許されなかったというが、だからこそ朝鮮の官吏は腐敗した。支那への貢物を抑圧された国土において調達するためには賄賂でも不正でも行わざるを得なかっただろう。そして、抑圧された中で歪んだプライドを維持するため、高級官僚は国民を蔑ろにしたまま贅沢を行う。中国による抑圧が半島全体を歪めてしまったのだろう。
 
 その影響を今最も強く受けている北朝鮮が無茶をした。中華思想から抜け出せない中国はアジアのリーダーを自認するため、また社会主義国家として「人民を解放する」ため、北朝鮮を支援してきた。そのことが国際社会上の問題となりつつある。
 北はすでに手遅れだろう。支那は今後「最後の社会主義大国」として生き残りたければ、国際社会と歩調を合わせるしかない。そのためには、たとえ形式上でも北朝鮮に制裁を与え、「いかに友好国とはいえ国際的に問題となる行為に対しては擁護しきれない」という態度を取る必要がある。
 
 北朝鮮のミサイルは単に軍事的脅威の存在を顕にしただけでなく、東アジアに渦巻く紛争の種を明らかにした。日本は自由主義陣営として、言い方を変えれば西側諸国の最前線として行動しなければならない。
 
 頭の悪い、現実を見ようとしない、馬鹿の壁で井の中の蛙同然に引き篭もった自称平和主義者などに惑わされず、今ある現実を直視し、適切に対処しなければならない。
 
 限度を超えた悪戯をした子供は、母親に叱り付けられ*1、頬っぺたを引っ叩かれ*2、「今月のお小遣いはナシ!*3」なんてことになるわけだ。
 国際社会も大差ない。
 
 ダダッコを叱れない大人ばかりではいけない。日本は東アジアの事実上のリーダーとして、しっかり後輩を叱れる存在にならなければいけないだろう。
 それがいわゆる先進国の責任ってモンじゃないのかな。
 
 
 つっても俺には子もないわけで。ほんとうは子育てを語ることなんかできないんだけどね。
 

*1:国連安保理決議

*2:軍事的制裁

*3:経済制裁