Libretto100

 
 かつてこの Libretto100 は、東京でいまはなきケーキオフの最中に ThinkPad R31 がマザー焼けて死んだときに Win98SE の身でありながら NTFS からデータを救出すべく頑張ったり、さらに遡ってプログラマ時代に長距離通勤の間 AirH" でつないで片道二時間半の帰り道急行の中でツレと IRC してたりしたもんだ。
 
 おいらにとってノートパソコンは必須だったんだよね。移動ばっかりしてたから。
 2スピンドルのオールインワンノートと、移動中に TCP/IP 喋る小さな端末ってのが基本セットだったのだよ。
 最初は ThinkPad i1400 とこの Libretto のセットで。i1400 が引退してしばらくデスクトップと Libretto だったけど、ThinkPad R31 でまたオールインワンとのセットになって。
 長い間ずっとこの Libretto100 は通勤の友だった。三年くらいずっと使ってたかな。その後、バッテリが弱ってあまり持ち歩かなくなったけど。そういや、こいつでウォーウォーキングとしゃれ込んだこともあったなあ。主に外で頑張った端末だった。ちいさいから持ち歩きやすかったし、本当にいろいろ使った。AirH" のカードを契約する前は PHS をそのままつないでダイヤルアップしたりしたもんだ。会社との連絡メールもこれでずいぶんやりとりしたなあ。
 朝六時半に出勤して、終電ギリギリで帰ってくるような時期に電車の中で新聞社サイトを巡回したりしたもんだ。
 大阪にいたときも AirH" 挿して LAN カード挿してダイヤルアップ共有して、ちょっとしたダイヤルアップルータ代わりにしていたりしたんだよな。
 
 それが今じゃ ThinkPad R50 カスタムと Zaurus SL-C3200 のセットになってるわけだ。
 R50 は原稿書き専用になってほぼ据え置きになったけどね。丁度、i1400 が引退した頃に Lib だけで運用していたみたいな感じでざうるすを使っている。
 同じように SSH で、同じように俺のサーバにログインして、同じように資料を取り寄せたり、同じようにメールをやりとりしたり。
 こいつで始めたスタイルは8年近く経ってもそのままなんだよね。
 
 こうして振り返ってみたら、この Libretto100 が一番長く付き合った端末ってことになるんだなあ。
 ずいぶん長いことかばんに入れたまま大阪の部屋に放置したままにもしたけど。こっちで一緒にのんびりやろうじゃないか。
 
 そろそろ引退ってことで、Libretto に安定した軽い OS 入れてゆっくりとログを眺める余生を用意してあげたかったけど。
 端末としての余生を、16bit コードと共にのんびり全うしてもらうとしよう。
 もうバッテリーもへたってるし、ベゼルにヒビも入ってるから外には連れて行けないけどね。それにサポートも切れる Win98SE じゃ、ネットにも出られない。
 
 あとはウチの中でゆっくりと。おつかれさん。長い間ありがとね。