ステレオミキサーが無い環境でマイク音声とBGMを同時にUstで流す方法

 
 かなり異端児な方法。仮想サウンドバイス(仮想ステレオミキサー)を使います。
 フリーソフトだけでいきます。BGMはmp3なら大丈夫。Wave でもいけます。ただし曲名やファイル名の日本語は化けます。
 
 まず,VST Host をインスコしませう。
 http://www.hermannseib.com/english/vsthost.htm
 vsthostx86.zip が 32bit 版,x64 が 64bit 版なので間違えないように。ダウソしたら解党して適当なフォルダに置いておきます。できた vsthost.exe のショートカットでも作っておけばあとで楽です。
 次に,Mp3play VSTインスコします。
 http://www.askywhale.com/vst/
 こちらも解凍して適当なフォルダに移しておきます。
 仮想サウンドバイスには,TiVSound がよいでしょう。
 http://homepage2.nifty.com/t_ishii/vs/
 
 VST Host を立ち上げ,メニューの Device の Wave を見て,Input Port が規定のデバイスになっていることを確認します。このとき,規定のデバイスにマイクがつながっていることを確認しておきましょう。USB マイク等の場合は,Input Port を適切なものに設定します。Output Port は TiV Sound Wave になっていることを確認しておきます。
 VST Host のデバイス設定が終わったら,File メニューから New Plugin を選択して,先ほど解凍した Mp3play VST のフォルダに行き,mp3play2.dll を開きます。
 ちっこいウインドウが出たら,ちっこいウインドウの周りに並んでいるアイコンのツマミ([X]ボタンの二つ左)を押します。すると,プレイヤー画面が開きますので,あとは感覚でなんとかファイルを読み込んでください。少しいじくりまわせば慣れると思います。
 
 これで,
 [マイク]→[VST Host(Mp3play VST)]→[TiV Sound Wave]
 という音の流れができます。マイクから TiV Sound Wave の間に,VST Host と Mp3play が入っている感じになります。あとは,Ustreamサウンドバイスで TiV Sound Wave を選択して,喋ったり BGM を流したりすればOK。
 
 この方法のメリットは,他の方法(仮想サウンドカードを規定の出力先にする方法)では放送が終わった後に音が出なくなったりするのでいちいちサウンドの設定をいじらなきゃいけないんだけど,この方法だと VST Host の出力が仮想サウンドバイスになっているだけなので,OS の規定のサウンドバイスはいじらなくて済む,というところ。しかも,いちど環境を作ってしまえば VST Host を閉じる/開くだけで放送用 BGM ミックス環境が立ち上がるというお手軽さ。しかも,VST Host 内で他の VST プラグインを立ち上げて連携させれば,イコライザやコンプレッサ,マキシマイザ等を使って音質もいじれるという便利さ。
 自由度の高さと後腐れの無さではピカイチだと思う。
 それに,サンプラーに効果音をアサインして鳴らすという手もあるので,遊ぶにはもってこいです。
 あと,鳴らしている音が聞こえないと不安だ,という人は,TiVSound の設定で音の出力を規定のデバイスと同じにしておけば,ちゃんと音が鳴ってくれるようになります。自分の声も入るけど。自分の声は入れたくない,という場合は,仮想サウンドバイスを二個使ってややこしいルーティングしないといけないので我慢汁。
 
 その他の方法として,1by1 や Media Player Classic みたいな出力先を変えられるサウンドプレイヤーを使って,BGM の出力先を直接 TiV Sound Wave に設定して,マイクの入力を VST Host のデバイス設定で TiV Sound Wave に出力してやる,という方法もあります。プレーヤとしてちゃんと独立している 1by1 等を使うことで便利さは格段にあがりますし,なにより日本語が化けないのがうれしいところ。また,マイク音声だけですが,VST プラグインが使えるので,ボイスチェンジャを自分で構築して遊ぶこともできます。ボコーダを通してロボットボイスにするとか,イコライザとピッチコントロールを通して声質を変えるとか。
 そこまでやるなら,OS のサウンド設定で TiV Sound Wave を標準の出力先に指定して,TiV の設定でサウンドの出力先をスピーカにつながっているデバイスにしておけば普段使いでも問題ないようになります。
 あとは放送のときだけ VST Host を立ち上げれば OK。それも面倒だ!という場合には,アマミキ!を使うのがオススメ。これについては詳しいサイトがあるのでググれ。
 
 といった感じ。