Winny 終了・・・?

 
 http://www3.nhk.or.jp/news/2006/06/09/d20060608000161.html
 
 Winny はその構造上 Winny 稼動マシンは自分の IP アドレスとリスンポートを報告しなければならず。初期ノードってのはつまりそれを暗号化して貼り付けていたってわけだね。
 さらに Winny の技術などに書いてある通り、Winny は検索に応答してファイル転送を行うための情報を仮想キーとしてネットにばらまく。これはアップロードしているファイルの名称やハッシュ、そして配布している端末の IP アドレスやポートが含まれている。
 仮想キーの暗号が解ければ、Winny に匿名性は無いってことになる。で、その暗号はすでに解かれてる。
 実際のところ何度かデモを見せてもらったことはある(確か最初は検索キーの暗号が解かれて、クラスタキーワードとかがガンガン捕獲されてたっけ)。同様に仮想キーの情報も解読できたってわけだな。俺がやったわけじゃないんで伝聞だけど。
 つまり、たとえば映画のタイトルで検索をかけると、ヒットする仮想キーを持っている Winny 端末が仮想キーを返してくる。その仮想キーを開けば、中に IP アドレスも入っている。あとはふつうに追跡すればいい。
 
 さて。ニュースで紹介されたものはどういうツールだろうか。
 
 要するに違法ファイルをアップしている奴をアクティブに探し出すアクティブソナー、といったところの位置付け。検索キーを流し、反応して仮想キーを返してきたユーザを追跡する。
 
 ただし、ファイルの拡散のために仮想キーの IP アドレスを一定の確率で書き換えるため、「確実にそのファイルを持っている」とは限らないことが問題になりそうではある。
 
 ポイントは Winny そのものを敵視しているのではなく、Winny ネットワークに違法コンテンツを流しているユーザを敵視していること。
 これは実に妥当な戦い方だと思う。けど、Winny ネットワークの健全化よりも激しい弾圧はやめてほしい。
 このツールを使えば死蔵コンテンツの放流者まで特定できるだろう。でもね。せめて、死蔵コンテンツや廃盤になったコンテンツは見逃してくれないかなあ。
 商業ベースには乗らなくても、P2P ファイル交換でならコストに見合うっていうコンテンツはあると思うんだ。少々画質や音質が落ちてもかまわない、っていう範囲で。
 さらに、コンテンツの流通量も調査できるだろ。
 
 大量に流れているものって、「買うには高いけど、安くつけば入手したい」というものだ。つまり、廉価版でなら売れる可能性があるってことになる。
 単に狩るだけじゃなく、うまく使って市場に好影響を与えて欲しい。利権を守る方向に走るんじゃないよ?っていう意味だけどね。
 
 ま、がんばれ。