まだあった!図書館利用者情報漏洩

 
 9/28 報道の岡崎市立中央図書館利用者情報漏洩事件の情報を受けて,手元にある宮崎県えびの市民図書館の情報を検索したところ,岡崎市立中央図書館以外の個人情報を発見しました。
 漏洩していた個人情報は,えびの市民図書館の利用者1812人分。ヘッダ部分から,漏洩した情報は次の内容でした。

利用者コード 利用者氏名カナ 性別 元号 生年月日 利用者氏名漢字 保護者名 地区コード
郵便番号 住所1 住所2 電話番号1 電話番号2 住所確認 在籍区分 利用者区分
利用者区分2 登録館 登録日 登録時間 登録期限フラグ 登録期限日 登録期限切替日
登録期限切替時間 貸出限度冊数 貸出限度日数 利用回数累計 貸出冊数累計
予約回数累計 最終督促日 督促回数 除籍区分 除籍日 最終利用日 連絡コード 第2連絡先
異動年月日 再発行日 再発行回数 第一代表者名 第一代表者電話 第一代表者住所
第二代表者名 第二代表者電話 第二代表者住所 登録フラグ 修正フラグ
利用者氏名カナキー 電話番号1キー

 登録日情報は1993年から1997年まで。最終利用日に2008年のデータがありました。データは Access MDB の形で保存されており,一部が壊れていました。そこで,Excel Book 形式にエクスポートして,内容を確認しました。
 また,それとは別に督促状作成用のテキストデータがあり,114名のえびの市民図書館利用者の個人情報が漏洩していました。ヘッダ部分から,漏洩した情報は次の内容でした。

利用者コード 氏名漢字2 郵便番号 住所1 住所2 図書館名 図書館電話番号 開館時間1 開館時間2 開館時間3 資料コード1 返却予定日1 書名漢字1 資料コード2 返却予定日2 書名漢字2 資料コード3 返却予定日3 書名漢字3 資料コード4 返却予定日4 書名漢字4 資料コード5 返却予定日5 書名漢字5 資料コード6 返却予定日6 書名漢字6 資料コード7 返却予定日7 書名漢字7 資料コード8 返却予定日8 書名漢字8 資料コード9 返却予定日9 書名漢字9 資料コード10 返却予定日10 書名漢字10 資料コード11 返却予定日11 書名漢字11 資料コード12 返却予定日12 書名漢字12 資料コード13 返却予定日13 書名漢字13 資料コード14 返却予定日14 書名漢字14 資料コード15 返却予定日15 書名漢字15 資料コード16 返却予定日16 書名漢字16

 
 1812名のデータと114名のデータに重複があるかどうかまでは確認していません。
 
 えびの市民図書館は篠栗町立図書館と同じく,千代田興産株式会社が運営を委託されており,千代田興産株式会社所有のドメインで蔵書検索が行われていました。
 千代田興産株式会社は AnonymousFTP を設定して,MELIL/CS 新版の主要部分を公開状態に置いていました。WEB サーバ上で AnonymousFTP が稼動し,その公開領域に個人情報が放置されていたといえます。
 
 この件については朝日新聞神田記者を通じて千代田興産株式会社およびえびの市民図書館に連絡済みで,また,日本図書館協会及び図書館問題研究会が組織的調査を行おうとしています。
 
 図書館の蔵書検索 WEB システム MELIL/CS の不適切な運用管理に係る個人情報漏洩は,岡崎とえびのだけで収まるのでしょうか?
 
 その他の図書館のコピペ状況については,岡崎市立中央図書館事件 議論と検証のまとめを参照してください。